不動産投資とForeignExchange@uiHin

金融不動産会社勤務のコンサルタントが、仕事の不動産投資と趣味のFXを気侭に綴ります。

『不動産投資』をしている人向けの確定申告

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こんにちわ。

uiHinです。

 

今回の記事では、不動産投資をしている人に向けて、

確定申告での計上方法を簡単に纏めていきます。

 

これから初めて申告する方や、細かい部分を忘れてしまった方などの為に、

今回は『白色申告』の『収支内訳書』について簡単に纏めておりますので、

確定申告の際にはぜひご活用してください。

 

 

 

(1)青色申告と白色申告の違い

「確定申告を始めよう!」と思ったときに、

「そもそも白色申告と青色申告って何なの?」と、

最初に躓く方も多くいることと思います。

そこで、違いを下記に簡単に纏めてありますので、

気になる方はさらっと読んでみてください。

 

青色申告とは

毎日の取引を帳簿へ記録し、その記録をもとに確定申告をする申告方法になります。

原則、複式簿記で帳簿を記録する必要があるため少し手間取りますが、

その恩恵として、最大65万円の特別控除を受けることができます。

また当年の収支が赤字の場合、3年間繰越できるというメリットもあります。

 

メリットは大きいですが、以下の点に注意が必要です。

  • 事前に税務署に青色申告の申請が必要です。
  • 所有物件数が一棟、区分とも『5棟、10室』以上の所有が条件になる。

 

白色申告とは

青色申告の申請をしていない方が行う確定申告です。

青色申告に比べてメリットは減りますが、

単式簿記で良いという点からシンプルで手間が掛からないのが特徴です。

 

(2)『収入金額』の計上方法

青色申告と白色申告の違いが分かったところで、

早速申告書の作成に取り掛かりましょう。

上から順番に入力していくと、

最初に参入する項目は『収入金額』になります。

 

賃貸料

賃貸収入の計上項目になります。

月額と年額を入力するだけの作業です。

 

その他の収入

賃貸収入以外の収入の計上項目になります。

礼金、権利金、更新料を初め、名義書換料などを入力します。

返還を要さない敷金や保証金、

水道代や電気代などのインフラ利用料などを受領している場合も、

こちらに入力します。

 

但し、返還や償還予定の敷金や保証金は計上する必要はありません。

 

(3)『経費』の計上方法

収入金額の入力を終えたら、

運用に関わった『経費』項目の入力に取り掛かりましょう。

経費として落とせるのかどうかなども覚えておくと、

翌年以降の確定申告がぐっと楽になります。

 

減価償却

購入した物件代金を、数年間に渡って分割して計上する項目になります。

購入した物件種別に応じて『耐用年数』が定められていて、

築年数によってその年数も変わってきます。

また、購入時の物件代金を全額経費として参入できるわけではなく、

その価格を土地と建物に分けて、さらに建物を『躯体』と『設備』に分けた、

前述の2項目のみを参入することができます。

 

減価償却費の計算方法は少し複雑な為、

下記ブログに別途纏めておきますので、

詳しく知りたい方はそちらをお読みください。

 

(記事を作成するまで今暫くおまちください)

 

貸倒金

回収不能となってしまった、売掛金、未回収金、貸付金などがある場合の

計上項目になります。

あまり使うことはないかも。

 

地代家賃

借地権付きの物件を運用されている等で、

賃借料を支払っている場合に計上できる項目になります。

人によっては使わない項目です。

 

借入金利

運用している物件の購入に融資を利用している場合に、

当年中に支払った利息分を計上する項目になります。

 

注意していただきたいのが、

建物の購入に利用した『利息分』のみの計上となることと、

土地と建物を購入した場合は、

その利息分を土地と建物と同じ割合で按分した金額のみの計上となることです。

 

租税公課

運用している物件に課せられた、税金の計上項目になります。

主に『不動産取得税』『固定資産税』『都市計画税』の

3点を入力する項目になります。

 

損害保険料

運用している物件に関わる火災保険料を計上できる項目になります。

注意しなければならないのが、

火災保険料は地震保険料と合算して支払う機会が多い経費になりますが、

この項目で参入できるのは『火災保険料』のみとなっており、

地震保険料は別途入力項目がありますので、

二重で経費計上しないように気をつけましょう。

 

修繕費

運用している物件に修繕費用が発生した場合に計上する項目になります。

修繕費用はできるだけ低く抑えたいところですが、

出てしまった場合はしっかり経費計上して、

税金面での対策も行っていきましょう。

 

その他の経費

税理士等の報酬や震災関連の経費などがある場合はこちらの項目で入力します。

また項目を自作できる項目も用意がありますので、

上記までに計上できなった経費もこちらの項目で入力しましょう。

また、項目欄に限りがある為、入力しきれない経費は、

『雑費』欄に入力しましょう。

 

この項目で入力できる経費項目は多い為、

下記に箇条書きですが、纏めておきます。

 

  • 物件の管理費
  • 物件の修繕積立金
  • 物件の管理委託料
  • 購入時の登記費用
  • 融資利用時のローン事務手数料等
  • 契約時の印紙代
  • その他、運用するために掛かった経費

 

(4)まとめ

白色申告で且つ収支内訳書の作成だけでも、

たくさんの計上項目があります。

ただ、これさえ作成できれば、

不動産に関わる入力作業は他にほとんどありませんので、

確定申告の完成は目前です。

 

少しでもスムーズに進める為に、

様々な領収書の保管、作成前に購入時の契約書や重要事項説明書の用意、

また、償還表や控除証明書等準備してから作成に臨んでくださいね。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございます♪